第3回:スピーカーは、どういう仕組みで音が出るの?

今回はスピーカーのしくみ編ですね。ろみーさんよりオーディオに詳しそうな、たかゆきさんが登場します。しかし、ジェネレーションギャップは埋まりそうにありません。  

ジェネレーションギャップだなんて〜、冗談はヨシコさん! 気持ちは若いつもりですが、昭和のギャグと電車が好きな たかゆき(自己紹介はこちら) です。よろしくお願いします! オーディオは「詳しい」なんて言ったら本当に詳しい人から怒られてしまうようなレベルですよー。でも今回はせっかくの機会なので、ゴンさんにキホンのキから勉強させてもらうつもりで色々聞かせてもらいますね。では早速。……スピーカーって、そもそもどうして音が出るんですか?

今回もいきなり本質を突いた質問ですね。音は空気の粗密波なので空気を押してやれば音になります。たとえば、手を叩くとか。

ソミツハ? 粗いところと密なところが波になると、音として聞こえるのですか?

はい。押したり引いたりすると空気が振動して音が伝わります。音波と言うように波のような性質もあり、この波の大きさが音量、波が1秒間にどれぐらいの間隔で来るかで音の高低が決まります。ゆったりした波は低音小刻みに来る波は高音になります。

 

楽器は空気を振動させることで音を出していますよね。スピーカーもこれと同じ仕組みと考えていいのでしょうか?

 

 

 

 

そうですね、ただしスピーカーは、フルレンジなら1個の振動板を使って低い音から高い音まで再現しなくてはなりません。楽器は音階ごとに違う弦を使ったり、穴が沢山あったり、楽器自体が複数になったりします。たとえば、弦楽器ならコントラバスやチェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンとか。1台で低音から高音まで出そうとすると、コンサートグランドピアノのように巨大な楽器になります。

むむっ! そう言われると、小さなスピーカーから低音から高音まで出てくるのは不思議ですね。さらに人間が演奏するのではなく、電気信号を空気の振動に変換する仕掛けがあるんですよね。

電気信号を音に変換するにはいくつかの方式がありますが、まず、もっともポピュラーなダイナミック型から説明しましょう。それではフレミング左手の法則を思い出して下さい。

出たっ! 学生のときに「『こんなの、社会に出て使うことなんかあんのかよ!』と思ってたら、本当に使うことあった」系の代表ですね! フレミング……懐かしい……で、人差し指がなんでしたっけ?

電磁誘導の法則ですね、コイルの中に磁石を入れると電流計の針がふれるという。人差し指が磁力線中指が電流親指が力の動く方向です。

スピーカー・ユニットは、空気を動かして音にするための振動板(コーン紙)がボイスコイルに取り付けられています。コイルの周りには磁石があってコイルに電流を流すと振動板が上下に動くようになっています。

 

なるほど、親指の方向に振動板が動くと言うことですね? まさにフレミングの法則を具現化したような仕組み!

これがダイナミック型スピーカーの仕組みです。振動板は無駄なく正確に動かすため、フレームにエッジダンパーで取り付けられています。磁石はヨークプレートに囲まれています。

 

この振動板は、なぜ円錐形なのでしょうか?

振動板は一般的に円錐形で、中央にはセンターキャップと呼ばれるフタがしてあります。磁石側には、センターポールと呼ばれる円筒形の金属が固定されています。

ふむふむ、ここの部分ですね。スピーカーユニット・キットのパーツで見ると、理解できそうです。

 

低音を出すには大きな面積の振動板が必要になり、高音は小さな面積でいいので、素早く振幅する必要があります。この要求を満たすのが円錐形の振動板なのです。1個ですべての周波数を再生するフルレンジ型でなければ、この形状に捕らわれる必要はありません。  

振動板は外側に向かって、低音を出すように作られているということですね。そう言えば、オンラインショップで販売している2wayスピーカー・ユニットも、トゥイーターにはドーム型が使われていますね!

 

 

ドーム型は高域専用のトゥイーターに使われる形状で、指向性が広くて、再生できる帯域もホーン型に比較して広くとれます。

ホーン型って、ホルン? そんなスピーカーもあるんですか?

ホーン型は振動板の前にラッパ状のホーンを取り付けて能率を稼ぐ方式で、真空管アンプ時代はアンプのパワーが小さかったので、それを補うために使われていました。主に中高域用に使われ、JBLのモニタースピーカー「4344」アルテック「A7」などで有名になりました。

 

あっ! なんだ、この「4344」のブルーのバッフルの色、どこかで見たことあると思ったら、寝台特急「富士」号のトレインマークの色じゃないですか!

 

「富士」! 懐かしいなあ。もう走ってはいませんが、私は中学生時代、大分県佐伯市に住んでいましたから、高校受験で上京するときに乗った想い出があります。  

日豊本線ですね! 当時の牽引機は、EF65型1000番台機関車ですか? EF66じゃないですよね

確かEF65 510で、客車はB寝台が2段式だから24系25形だったと思うけど……いつのまにか話題が「鉄道ファン」向けになっているけど、いいのかな、これで? ちなみに3段寝台も乗ったことありますよ。

おぉ! 3段寝台!! あれは狭くてカイコ棚と呼ばれた……コホン、大変興味深い話題なのですが、上司が睨んでいるので、スピーカーに話を戻しますね。えーっと、ダイナミック型にコーン形、ホーン型、ドーム型があることはわかりました。では、ダイナミック型以外の方式もあるのですか?

まあ、いろいろな方式があります。振動板を平面駆動するリボン型静電型AMT(ハイルドライバー)など、主にトゥイーター用が多いですね。

 

よく高級なスピーカーで見るデザインです。

それぞれにメリットがあるのですが、製造コストが高いとか、使いこなしが面倒などの理由から、一部のモデルにしか採用されていません。変わり種では、振動板のないイオンスピーカーもあります。イオンには殺菌効果があり毒性が強いため、ドイツの環境基準では販売できないモデルもあると聞きました。 

振動板がなくても音が出るんですか!?  毒性って大げさですね、さすがドイツは何にでも厳格です。でも、我々ビギナーがお世話になるスピーカーは、コーン型とドーム型と思えば間違いないのですよね?

そうですね。私は平面駆動を絶賛中ですけどね! 平面駆動のリボン型と静電型は、マルチウェイスピーカーとして製品化されました。作ったのはアポジーとマーチンローガンです。オールリボン型を作ったのはアポジーだけで、今はもうメーカーがなくなってしまいましたが、世界中に根強いファンがいます。私もその一人でApogee「Duetta Signature」を自宅で使ってます。部屋が狭いので、普段は壁際に押しやれていますが、リスリングルームが完成したときは部屋のど真ん中に置きますよ。平面駆動の静電型ヘッドホンは日本のスタックスが世界的に有名ですが、元ソニーのエンジニアが設立したSONOMA Acousticsが新素材HPELを使った静電型「Model One」を2017年6月に発売、静電型とは思えない押しのある低音に惚れ込んで、速攻で買ってしまいまして……(話は永遠に続く)

 

 

は、はあ……そうなんですか。いや〜、止まらない、止まらない! 頭が真っ白になってきました。なんのこっちゃ、という感じですが、ゴンさんが惚れた音、今度聴かせてください!

 

 

 

 

 

 


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